温かい心に支えられて
2014 / 03 / 16 ( Sun ) 08:30:00
ある日の出来事。
この日は、午前の診療が押し、手術が終わったのが、15:30。
すでに、受付に数名の方がいらっしゃっていた。
あとあと考えると、次の日が雨だったので、それもあって集中したよう。

麻酔がある程度覚めるまで、少しみなさまに待っていただいて、それから、午後1件目の診療を始めていたときのこと。
当院のかかりつけの方がいらっしゃった。

看護師が、「先生、元気がなさそうなのですが」との声かけに、待合室に行き、顔を見る。
体温が少し冷たいようにも思ったので、保温器具を持って行き、まだ大丈夫かな?どうかな?と言う感じだったので、ちょっと待っていただき、何か有ったらすぐに声をかけてもらうようにしていました。

そして、診察にもどりしばらく経ってから、「やっぱりおかしいようです」との声かけに、隣の診察室に入っていただきました。
診察室に入って体温を測ると、やはり低め。
待合室では、ネコちゃんは、気をはっていたのでしょうね。
診察室で見せていただくと、かなりだるそうな感じ。
脈が触れないくらい血圧が落ちていて、でも、原因解明のため、採血を実施。
血管は微妙?(かなり心の目)に出るものの、針を刺しても吸引しても、血管がペッタンコになって血液が全く出て来ない状態でした。
別の太い血管から何とか採血するものの、ゆっくりゆっくりしかとれず、本当に血液がギリギリしか採れない状態で検査に回す。

そして、血管確保。
と簡単に言っても、血管が出ない。
ここかな?
解剖的にはそうだけど・・・と言った感じ。
で、いろいろ工夫して、何とか確保。
留置針装着。
手も引けないくらいグッタリしていたので、保定なしで一人で何とか入れられました。
血管確保が難しいかな?もしかして無理???と思ったのですが、入れなきゃどうしようも無い状態で、気合いで入れた状態。

そして、点滴を始めて、飼い主さんと話していたときのこと。

「待合室で、一人の方が声をかけてくれたんです。そして、受付に行ってくれたんですよ」と。

その方もかかりつけのネコちゃんの飼い主さんでした。
同じ猫と言うことで、気になって声をかけたようです。
それで、体温も下がっているし、気になって声をかけてくれたそうです。

こんな協力、とてもありがたいですよね。
飼い主さんだけだったら、ホントその日は大混雑状態だったし、遠慮しちゃったかもしれない。
だって、治療の最中ずっと、「先生ゴメンね。こんなに混雑しているのに、みなさんに申し訳ない」っておっしゃっていたの。
でも、「大丈夫。みんな同じ。救急の状態なんだから、仕方ない。心配しないで。みんな分かってくれているから。がんばろうね」と声をかけ、治療の合間に診察を平行させていただきました。



とまあ、こんな感じだったので、当然診察もスムーズに進むわけでも無く、事情を理解できていない方で、いつも待つのが苦手な方がいらっしゃるのですが、咳払いしたり、ブツブツおっしゃっているのが聞こえてきました。

あ・・・(^。^;)。

焦りながら診察。
合間に隣のお部屋のネコちゃんの様子を見つつ。


そして、その方の順番が来ました。
冷や汗状態で、でも、元気に、「お待たせしました。こんにちは」と声をかけたら、ニコニコと機嫌良く入られてきたのです。
お詫びの気持ちも込め、丁寧に、それでいてスピーディーに。
そして、スムーズに診察を終えました。
ありがとうございました。

その後の飼い主様にも、「申し訳ありません。急患の子が居て、平行して診療をしているので、診察がスムーズに行かなくて」と説明しても、みなさん、「大丈夫ですよ」と笑顔でおっしゃって下さいました。

その笑顔にどれだけ私が救われたことでしょう。
ありがとう。
その気持ちでいっぱいでした。
みなさんの支えで、ネコちゃんの検査も(血液検査の他に、レントゲン、エコーも実施)、治療も、ちゃんと出来ました。


その日の診療がすべて終わって、スタッフに、「○○さんが、機嫌を悪くされていたけど、診察は大丈夫だったよ。良かった」と言うと、「あ、たぶん状況が分かっていらっしゃらないんだなと思って、患者さんが来られる度に、急患さんが居て、そちらの治療と並行しているので、診察に時間がかかっております。って説明していたんですよ。良かったです」って。

サンキュー!

そっか。
機転の利くスタッフで助かった。
彼女だったから、この子の治療も上手くいったと感謝。

そして。
なるほど。
そう思い返すとつじつまが合う。
やっぱり、待っているのって辛いですよ。
当たり前。
私も待つのしんどいもん。
だけどそれ以上に、言葉には出さないものの、その子のことを心配して下さり、私の声かけに笑顔で診察に入って下さったこと。
その態度で、お気持ちは、私に伝わりましたよ。


さらに、この子を見守って下さった、その場に居合わせたみなさま。

本当に、ありがとうございました。
十分、出来ることはしました。
ベストは尽くしました。
少し復活して返すことが出来ました。

すごく体調は悪い状態だったのですが、あまりにも悪すぎて、飼い主さんと相談の上、お返しすることにしました。
入院中に、亡くなる危険性もあったから。
もちろん体調が悪いからこそ、入院させなくちゃいけないのでしょうが、その確率を考えたときに、やっぱり一番落ち着けるところ、大好きな人の前で、出来るだけ最期を迎えさせてあげたいって思うし、私が飼い主だったらそうしたい。
だから、退院させられない状態だけどと、退院させました。
そして、その夜、天国に旅立ちました。
あの早さだったら、入院しても難しかったでしょう。

ちなみにその子は、朝まで、ニャンニャン言ってご飯も催促していました。
数日前も、別件で診察に来ていました。
突然の病気の発症でした。

でも、飼い主様も私たちも出来るだけのこと、おそらくそこで提示できるベストが出来たので、思い残すこともなく、次の日のお電話も、直接のご挨拶でも、「全く思い残すことが無く、出来るだけのことが出来たし、甘えちゃんのあの子を私の元(飼い主様の元)で逝かせてあげることが出来て良かった」とおっしゃって下さいました。


また後日、この子のことを書くことが出来たらと思います。


取り急ぎ、みなさまにお礼を。


清美どうぶつ病院を支えて下さる全ての方へ
☆飼い主様方
☆そして、一緒に待ってくれる動物たち。
☆当院で大変なのに、いっしょにチーム医療をがんばってくれるスタッフ。
☆取引先の薬屋さん、医療器屋さん。
☆住宅設備、広告やその他のフォローをして下さる取引先の方。
☆ご近所のみなさま(騒音などご迷惑をおかけします)。
☆その他、私に関わる全ての方(友人なども)。


そう言うみなさまのこころがあってこそ、私の医療が発揮できます。
私だけの力では決してありません。


みなさま本当にありがとうございます。
そしてこれからも、多々ご迷惑をおかけするかもしれませんが、こんな病院ですが、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

清美どうぶつ病院
院長


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