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ドッグサロン Kiyomi
2011 / 06 / 13 ( Mon ) 16:34:19
とある日の午前

その日の待合室は、たくさんの患者さん、飼い主様であふれていました。
わんちゃん、ねこちゃん、うさぎさん。
(その時は、たまたま、ハムちゃんだけいませんでしたが、これだけの種類がいっぺんにそろうことも意外と珍しかったりします。)

普通だったら、「うギョ!混み合っている。急がなきゃ!!!」
てんてこ舞いになりながら、イライラする私。
(もちろん待ち時間の短縮には努力をしますが、飼い主様が、ゆったり待たれていると、その雰囲気は私をほっとさせ、他の邪念がなくなることで、診療に集中させてもらえるのです。)


ですが・・・。

「おたくの子は、どこが悪いの?」

「うちの子は、ずっと持病の治療をしていて、でも今、元気にしているんですよ。」


「きょうは、どうしたんですか?」

「あ、うちの子は、狂犬病の注射で来ました。」


「おたくの子は、何歳?」


「かわいいねぇ~。 その子は、なんて種類?」


いろんな会話が聞こえてきました。


次の診察のために、「○○ちゃん。こちらお願いします。」
ドアを開けるたび、楽しそうな雰囲気が伝わってくる。

待合室の真ん中で、おなかを出してひっくり返っている わんちゃんがいます。
その子を囲んで、4~5名の方が中腰になって、ほのぼのと会話しています
飼われている動物種のかき根を越えて、輪が出来ていました。

こっちはこっちで、イスに座りながら、3~4名で楽しそうに会話しています。
2つぐらいのグループで、それぞれ みんな会話していました。

当院の待合室は、L字に設計したので、みんながそれぞれの場所で輪になりやすいんですよね。

ワールドカップの時も、待合室のテレビを見ながら、みんなで盛り上がったり。

そんな風景を見るのが、私の幸せ♪


ここは、病院だよね?
ドッグサロン さながらの雰囲気。
いいぞ いいぞ!!!



ここに移ってきて3年が過ぎました。
前の病院の時は、待合室が小さくて、ギュウギュウ詰めで。
どうせ、そんなに来られないから、駐車場も2台あればいいだろう。待合室も、これくらいあれば十分って作った病院。
当初の予想に反して、待合室で待ちきれない方が駐車場で待たれたり・・・。
本当に気の毒で。
そんな気持ちで、病院を大きくしたのです。

移転当初は、いろんなことを言われました。
「儲かっているんですね。」
「もっと 儲けようと思って。」
代診さんを募集したときも、
「代診を雇うくらい、儲かっているんだね。」って。

直接的にも、間接的にも。

正直 傷つきました。
かなり凹みましたよ。
そういう気持ちで作ったんじゃないから。
新たな借金を抱えず、安定的に仕事をしたほうが、正直良い。
でもね。
本当に、こんな小さな病院(当初)なのに、待合室も小さく、さらに待ち時間も長くて、それでも来て下さる方に、申し訳ないって。
代診さんも、私が、もしけがや病気で、一時的に診療が出来ないときでも、私の意思を引き継いでくれる人が一緒にいたら、応急的な治療だけでもしてもらえる。
私より経験が浅くても、同じ獣医師として、一緒に相談しながら診療できる強み。
そんな気持ちだったのに。


だから、待合室での そういうほのぼのした雰囲気だったり、外のデッキでベンチにかけられながら、ゆっくりおタバコを吸われていたり、風にあたってみたり。
そんなのを見ると、大変な思いをしても、病院を新築して良かったぁ~って思います。

そして、そんな気持ちで一緒に働いてくれる、獣医師および看護師さんが、今後も来てくれるといいなぁ~って思います。



動物病院は、正直落ち着くような場所ではないですよね。
でも、当院は、少しでもみなさまのその不安な気持ちを軽減できるように、日々、努力していこうと思います。

って言う、院長が一番厳しく、いちばんストレスでしょうが(^^;。


いろんな意味で、どんどん進化していこうと思います。
みなさん。
応援よろしくお願いいたします♪



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  えびははさんへ

えびははさん
いつもコメントありがとうございます。

この前も、地域によっては水道がまだ普及しておらず、お風呂も数日に1回しか入れないし、洗濯も川までしに行っていると、テレビで報道されていました。
もう100日も過ぎているのに・・・。

生活を立て直したくても、仕事がなかったり・・・。
想像したり、そういう報道を見るたびに、涙がこぼれます。


そんな中で、いつも明るいコメントありがとうございます。
で、つらいことも遠慮なく、現地の生の声、どんどん発信してください。
みんな一人ひとりが、自分たちの出来ることを、真剣に考えなくてはならないですから。


そうね。
広くて、ビンゴ君、ハルト君にとっては、周りが見えすぎるのが不安だったのかもしれないね。
前の病院の時は少し面白い作りをして、すみっこに入れる構造と、待合室が小さいから、落ち着いたのかもね。
小さいなりの良さって言うか。
メリット・デメリット あるもねですね。(^^)

福岡は、かなりジメジメです。
そちらも、30℃越えのようですが、湿度はこちらほど高くないのかな?
いやぁ~いずれにしても、東北地方の方々は、暑さに慣れていないから、さぞかしつらいことでしょう。
避難所など、まだ、毛布しかなかったり、扇風機が届けられても、電力が足りず使えなかったりして大変ということも伝わってきています。

節電の夏となりますが、みなさまが体調を崩されませぬように・・・。
by: kiyomi * 2011/06/27 09:52 * URL [ *編集] * page top↑
 

ども、
ご無沙汰してます。
えびははです。
元気です。
その節は、皆さんに随分心配していただいて、ありがとうございました。
お陰様で、生活はすっかり落ち着いてきました。
ですが、車で20分も走ると、まだまだ瓦礫がたくさんあるし、行方不明の方々もたくさんいます。
普通の暮らしは、ホントにありがたい事ですが、どうか、たまには、被災された方々の事を思ってあげてください。
その気持ちが大切な事だと思います。
さてさて…
待合室の様子、目に浮かびます。
個人的には前のちっちゃい待合室も、何だか落ち着いて好きでしたよ。
ご存知のとおり、息子たちは診察が終わると、かなりのガウガウ犬になるんですが、不思議とあのちっちゃい待合室は、最後までガウガウせずに済んだんですよね。
びっくりでした。
あ~懐かしか~。
先生、
色んな症例のお話し、すんごい興味深く読んでます。今度、歯の病気とか、歯石とりの時の全身麻酔のリスクとかについても教えてほしいです。
福岡はじめじめムシムシですか?
うわ~、それも懐かしか~。
暑さに負けず頑張ろねっ。
by: えびはは * 2011/06/13 20:05 * URL [ *編集] * page top↑
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